株式会社ベース
について

二人の出会い

静岡県の中西部にある島田市に、六合という小さな町がある。
そんな小さな町で私達は出会った。
大学に通いながら、地元の六合サッカースポーツ少年団でコーチをしていた私はある日、教え子の少年達にこんな事を言われた。
『のぞみさん！サッカーがめちゃくちゃうまい女の子が転校してきた！！』
その時の転校生が、のちにBASE TABLEの栄養士となるサオちゃん。

ファーストコンタクト

彼女とのファーストコンタクトは、私自身が小学生の頃に所属していた、島田プリンセスという女子サッカーチームへ遊びに行った時。
（あっ、あの子、身体は小さいけど、足元がしっかりしててうまいなー）
そう感じ、声をかけると、恥ずかしそうにはにかんだ笑顔を見せてくれた。そして、コーチ伝いに少年団の子達が話していた転校生がこの女の子だという事がわかった。

サオちゃんの家は私が大学から帰ってくる帰り道にあって、いつも家の前でボールを蹴っていた。 私はこの日以来、サオちゃんを見かけるとバイクのクラクションを慣らす様になった。

セカンドコンタクト

そんな彼女は、高校も私の母校へと進学をし女子サッカー部へ入部。静岡県選抜の一員としても活躍していた。
そして、セカンドコンタクトがやってくる…。
当時の私は、一般企業に就職をしながら東海リーグ所属のフットサルチーム「golrira shizuoka」というチームで現役を続けていた。 そこへ入団してきたのが、少年の様な女の子から、すっかり女性らしく成長を遂げたサオちゃんだった。

サオちゃんの夢

サオちゃんは栄養士になる為に大学へ通いながら、フットサルプレーヤーとしてひたむきに努力ができる子だった。 ある日、なぜ栄養士になりたいのか聞いた事があった。その時の返答が“将来、プロサッカー選手を目指すユース年代の選手にご飯を作る仕事がしたい”だった。

小学生の頃は、はにかんだ笑顔を見せていただけのあの女の子が、自分の夢を私の目を真っ直ぐ見て話せるほど成長していた。 今となっては、BASE TABLEの物語はここから始まっていたのかもしれない。

時は流れ…

私は二児の母となり、現役も引退。会社では育児をしながら働く女性のロールモデルとして、様々なプロジェクトを任される様になっていた。
やりがいはある。期待もされてる。ただ、いつも育児と仕事の間で葛藤がある。これが現実だった。

そんな時に舞い込んできたのが、アスリート向けに食事ができる場所、もしくは食事を作れる人材はいないか？？といった相談だった。 真っ先に浮かんだのはサオちゃんの顔。すぐに連絡をとり、何度も話し合いをした。 前向きな返事はもらえたが、考えれば考えるほど、この運営規模を彼女一人に任せるのは難しい。と感じた。 そして、翌日『私、やらなければいけない事があるので会社を辞めます』と上司に伝えていた。

BASE TABLEが出来るまで

退職をし、会社を起こしたまでは良いけど、前例のない事業。全てが初めて、全てが手探り、正解なんてわからない。 特に、BASE TABLEが出来るまでは家庭用の台所で食事提供を行っていたのでサオちゃんにとってはフラストレーションと経験値を溜め込む時間となった。

私にとっては食堂運営を手伝いながら、事業計画を何度もブラシュアップ。なんとか融資を受けるところまで辿り着き、BASE TABLE建設へ着工。 気づけばあっという間に一年という時間が経っていた。BASE TABLEが出来た事でストレスが解消された部分もあるが、経営者としては背負うものが大きくなった

GET TO FIRST BASE

BASE TABLEを作ろうと決めてから、道無き道を進む日々。一歩を踏みだす怖さを毎日感じていた。 でも、現役時代に培った感覚を研ぎ澄まし、悩む前にカラダで反応する。私たちの物語は始まったばかり。

今日もまた新たな一歩を踏みだす。